トム・ヒドルストン主演スパイドラマ「ナイトマネージャー」が描く国際紛争の裏側
やっと、日本でもAmazon経由で視聴できるようになったみたいですね。タイムラグは6か月ほどでしょうか。以下は、BBCで最初に放送されていた内容となります。とくにネタバレはありませんので、イントロ部分を理解したいかたは読み進んでみてください。2話からの、掴みがいい007とは違った、元英国の情報機関MI5-6に在籍していたジョン・ル・カレ原作のスパイ作品です。
BBCのiPlyayerにアクセスしたら、トム・ヒドルストン主演の「The Night Manager(ナイトマネージャー)」が、今年から始まったので観てみました。Wikiを見たら米国では2016年4月からケーブル・サテライトチャンネルのAMCでスタートするようです。
ネタバレはイントロ以外しません。よろしければ先をどうぞ。
デイリーメール・オンラインによると、原作者:ジョン・ル・カレのBBC・TVドラマ化25周年記念番組で、制作費は総予算2000ポンド(約3200万円)、1話当たり300ポンド(約480万円)を掛けた超大作、ということです。
訂正:1話当たり300万ポンド(約4億円≒約3億9,473万6,842円 1ポンド=132円 2016年9月24日現在ネット検索)
まずは、ナイトマネージャーの予告編です。
The Night Manager: Trailer – BBC One
https://www.youtube.com/watch?v=g-ZcaKdvML8
Episode 2が、オンエアされたときに放送開始を知りました。Episode 2を最初に観て、面白かったのでEpisode 1 、Episode 3、4、5、そして 6を、いま観終わったところです。英国では3月27日。
このドラマの意図は、やはり、作者=ジョン・ル・カレ(このページの下へジャンプ)の”怒り”そのものではないかと思います。
Episode 1 Prologue:
物語は、2011年1月のエジプト、カイロで実際に起きたアラブの春(エジプト革命)の、市民の大規模なデモシーンからスタート。以下は、BBCのドラマとは関係ない、実際の革命当時のニュース記事です。
Timeline: Egypt’s revolution by Al Jazeera Media Network
http://www.aljazeera.com/news/middleeast/2011/01/201112515334871490.html
30年にも及ぶムバラク大統領を辞任に追い込んだ反政府市民革命の最中、カイロの高級ネフェルティティ・ホテルの夜間支配人(ナイトマネージャー)のトム・ヒドルトン演じるジョナサン・パイン(イラク戦争の軍隊経験を持ち、エジプト英国大使館No.2の軍隊時代の友人を持つ)は、英国大使館を通じて宿泊客を一刻も早く、内戦状態のエジプトから安全に国外へ退去させる準備に追われていた。
そんな中、宿泊客の一人(自ら地元の資産家で有力者のオンナだと素性を明かす)でハトシェプスト・スイートに泊まっている、ソフィア・アラカンという美女の依頼で、極秘書類を預かることになる。
「もし、私の身になにか起こったら、その時は遠慮しないでこの書類を、英国大使館でもどこでも、公表してもらってかまわない」と言う、ソフィア。
その極秘書類は、アイアン・ラスト社という英国の軍事産業企業から、有力者の会社宛に送られた、大量の戦争兵器リストだった。
リストには、カラシニコフAK47、ブローニングマシンガン、ミサイルはおろか、
化学兵器のサリン、神経ガス、米国製F15戦闘機、F22ラプター、F/A-18E/F スーパーホーネット、
ドイツ製レオパルト戦車、フランス製AMX戦車、英国製戦車チャレンジャー、
英国製アブロ・バルカン戦略爆撃機、ユーロファイター・タイフーン等々
おびただしい数の戦争兵器が列挙されていた。
ソフィアの運命は――。
エピソード1、エピソード2を見てしまうと、エピソード3を見るのが待ち遠しくなります。
少しだけ、ロケハンのネタバレ
ドラマ冒頭の”ネフェルティティ・ホテル”は実在しないようです。ネーミング的には、同ホテルの”ハトシェプスト・スイート”と合わせて、エジプトの第18王朝時代のファラオにちなんで付けられたというのは推測できます。しかし、実際のホテルはモロッコの Es Saadi Gardens & Resort – Hotel でロケをしたそうです。
日中外出していたホテルの宿泊客が夜戻ってきて、内装の一部が映画撮影用に変更されていたので、『ホテルを間違えていないか』フロントに確認したということです……。
エピソード4
The Night Manager Transcript
01×05 – Episode 5http://transcripts.foreverdreaming.org/viewtopic.php?f=575&t=26143
The spy who became a woman: New BBC adaptation of John le Carré novel changes sex of secret agent- Dailymail online
http://www.dailymail.co.uk/news/article-3456226/The-spy-woman-New-BBC-adaptation-John-le-Carr-novel-changes-sex-secret-agent.html
どうでもいい日本の高額番組制作費が載ってたので、最後に載せておきます。
驚愕!テレビ番組の制作費
http://matome.naver.jp/odai/2129704533579185301
原作「The Night Manager」についても検索しましたが、沢山のミーハーな検索結果の中に、一つだけ見過ごせない原作者自身の戦争に対する怒りの発言があったので、そのまま、動画を掲載します。
ペンネーム=ジョン・ル・カレ(本名:デイヴィッド・コーンウェル)とは、英国の諜報機関MI5、MI6での勤務経験をもつMaster of Spy Writer でした。
もし、この約50分のインタビューを聴いてから、ジョン・ル・カレの作品を楽しめば、真実に1メートルは近づくことができると思います。
「ナイロビの蜂」原作者ジョン・ル・カレ特別インタビュー:
グローバリゼーション、イラク戦争、情報操作Youtube for iOS:
日本語の字幕表示付き設定方法こちらdailymotion:
http://www.dailymotion.com/video/x2vulxk
2 thoughts on “トム・ヒドルストン主演スパイドラマ「ナイトマネージャー」が描く国際紛争の裏側”