Twitter (ツイッター)®の ‘subtweet'(サブツイート)とは?

一言でいえば、Twitter(ツイッター)上で、”陰口”と取れるツイートを意味する造語が’subtweet’です。’subtweet'(サブツイート)の意味を Merriam-Webster(メリアム・ウェブスター)のオンラインで調べてみました。それともうひとつ、英国Guardian の ’subtweet’ 解説が、よくまとめられていたので、最後に紹介します。

『真の友だちは、あなたに面と向かって苦言を呈してくれる。そんな友だちがいない人には、サブツイート。』

流石が、アメリカが世界に誇るメリアム・ウェブスター英語辞書ですね。

解説の序文前半が「オスカーワイルドの引用」で、後半は「マスターカードの宣伝文」でまとめています。

オスカーワイルドの引用と、まったく関係ないマスターカードのキャッチフレーズを勝手につなげたことで、オスカーワイルドの格言が揶揄されてしまっている。まさに、それが”サブツイート”ではないか――と、思います。

ウェブスターの説明を続けます。

『ソーシャルメディアの中で生まれた言葉で、オンラインだけでなく、一般の実社会でも使われるようになった新語のひとつが、’subtweet'(サブツイート)です。

サブツイートとは、フォローしていない他人のツイートへ、スタンドアロンなツイートを返すことです。

元のツイッターとサブツィッターをフォローしている人は、両方のツイートが見え、意味がつながるけれど、元のツイッター投稿者に通知は届きません。

サブツイートとは、ツイッター上だけで成立する、陰険な――「受動的攻撃行動(Passive Aggressive)」(閲覧者の環境に依存する)――です。 』

テイラー・スイフトの顔写真とキャプション:

「スイフトのスピーチは、ツイッター上ではなかったけれど、 ”サブツイート”と評された」

その下に、2016年グラミー受賞式でテイラー・スイフトが(「スイフトが有名になれたのは俺のお蔭だ」と豪語したカニエ・ウエスト発言に対して)反撃コメントへの解説が続きます。

‘Subtweet’  from Merriam Webster online

http://www.merriam-webster.com/words-at-play/words-were-watching-subtweet

補足:Merriam-Webster(メリアム・ウェブスター)のオンラインで ‘subtweet'(サブツイート)を調べましたが、メリアム・ウェブスター英語辞書に、’subtweet'(サブツイート)が登録されているわけではありません。

メリアム・ウェブスターが、注目している新語の一つとして’subtweet'(サブツイート)を取り上げているに過ぎません。それらの新語が辞書に載せるほど広く社会的に普及ていくのか、消滅していくのかを観察しているわけです。

Twitter 社自体が、’subtweet’(サブツイート)と’sub tweet’を登録商標申請した(2015.10-12)というニュースが流れていました。異議申し立てがなければ数か月でTwitter社の登録商標になるようですが、僕はまだ確認できていません(2016.3月現在)。

蛇足:英米メディアのテイラー・スイフトのカニエ・ウエストへの婉曲的な抗議が、サブツイートと言われるのは、このページの冒頭で紹介したオスカーワイドの格言、「相手に向かってハッキリ言え」という、欧米流の”原理主義”が働いていると考えます。

米国の大統領選挙で、言いたい放題のドナルドトランプが一部にせよ支持されているのは、単純・明確が好まれる欧米流の”原理主義”によるものだと思います。

それと対照的な面を持つ日本文化。直接「お帰りください」といわずに「お茶でもどうですか」と言い換える京都の「いけず」は、洗練されたサブツイートではないかと思います。

サブツイートとパッシブ・アグレッシブについては、さらに調べてみたいと思います。

サブツイートとは何か、その上手なやり方とは
by TheGurdian.com @ladyhaja

http://www.theguardian.com/technology/blog/2014/jul/23/subtweeting-what-is-it-and-how-to-do-it-well

@ladyhajaさんの解説はアカデミックで、英文も含めてとても勉強になりました。が、内容がハイブロー過ぎるので、その一部だけを日本語に訳してみました。興味のある人はリンク先で確認してください。

サブツイートとは:ネット上で誰かの陰口を言うことです。少なくとも世間一般的な捉え方はそうなります。

しかし、実は、subtweet 技法は、奥の深いものです。
それほど単純に定義できるものではありません。
「サブツイート」は、技巧的に素晴らしくもあり、残酷でもあり、失礼でもあり、鬼のように迷惑にもなりえるものです。

サブツイートの使い方を、間違ったやり方から上手なやり方までを
まとめると以下のようになります。

基本:サブツイートの”胆”は、ツイート対象となる相手を@なしで発言すること。

ここで明治生まれのツイッター初心者の人のために補足すれば、@ユーザー名がツイッターのアカウントになります(Twitterに登録されていれば)。

@ユーザーが付いたツイートは、Twitterの通知機能で、@ユーザーに通知されます。

たとえば、「今日の極東の馬鹿 @bluesrider」と、@誰かがツイッター上にツイートすると、その通知が……僕のところへ通知されるわけです……。

その通知を開くと、誰がそんなツイートをしてくれたかアカウントを辿れるようになっています。

サブツイのバリエーション
-(Oh, ロミオ!)名前にどんな意味があるというの

サブツイートの定義として、人の名前に言及するけれども、@は付けない。

例えば、私の上司が塩分取り過ぎ、というような内容を、
もし私が、サブツイートするなら、
「私のボスが塩分取り過ぎなのは、彼女はほとんど旧約聖書のロトの妻だから(創世記:19章――禁令を犯して振り向いて塩の柱にされたという…)」のような、大人しい内容にとどめておきます。
失敗例:
名前に言及するけれども、@を外せば相手に分からないだろうというのは間違いです。
私がニュースアナウンサーの一人をサブツイートした時がそうです。
アカウントのハンドルネームの@を外したのではなく、@を付けない相手のフルネームを書いたのですが、ツイート上で本人から、雷(バックファイア)を落とされました。

TL 05:59
@アナウンサー
「みなさん、おはようございます。火曜日です。」

TL 14:42
@私
「○○(アナウンサーのフルネーム)は、別の放送局へ転職したと聞いたけど、
まだ前の会社のニュース速報レポーターを続けているんだ。」

TL 15:00
@アナウンサー
「@私  !!」

最後に、誰かについて、名前入りで不愉快なツイートをすることは、卑怯者や臆病者のやることです。

twitter

Twitter Inc.は、’subtweet’を登録商標申請したはずなのに、検索結果には表示されません。誹謗・中傷の裏技だからでしょうか……

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